知名度の低いマホガニー

黄金の木という異名

マホガニーという木材がどのようなものなのかは理解していただけたと思うが、実際に日本でどのくらいの人が知っているかというと正直な話、そこまで名前が知れ渡っていないのが現状だ。それもそうだ、高級品としてかつては市場で、または裏社会の資金稼ぎとして利用されていたマホガニーだったが、あまりに乱獲してしまったがために絶対的な個体数が減少するまでに時間は掛からず、いつしか条約によって保全対象となる。現在はインドネシアなどを始めとした地域で植林による保護と繁殖活動が行われているが、成果を見せるまではもう半世紀以上の時間を要すると見た方が良いだろう。そうしたこともあって日本ではアジアン家具こそ素の存在感が昨今注目を集めて人気を博しているが、使用されている木材までは注目されない、というよりかは注目することが出来ないといったほうが適切だ、何せマホガニーの中でも、キューバ・マホガニーに関しては三種類ある木材の中で最も数が少なく、ほぼ絶滅している状況に陥っているがため、現在の市場で使用されている家具については破格の価値が付けられている。

だからこその異名というのか、別名『黄金の木』などとも呼ばれているマホガニーだが、その名が意味しているのはキューバ・マホガニーのことを意味していると見るべきだろう。何とも皮肉にも取れる異名だが、その名が指し示すとおり、まさしく金のなる実のごとく、木材を売り払うだけで黄金を生成しているかのような大金が生じてくるのだから、裏社会に生きる人間達にとっては最高の資金源だったのは間違いない。そのため

マホガニーの、それもキューバ・マホガニーを使用しているアジアン家具に関して言うなら、オークションなどで出品されるともはや言いようがない値段で取引されていると言われているため、その価値を改めて思い知らされるところだ。

EU諸国で高い人気を獲得していた

そもそもマホガニーがどうして高級家具の材料にと宛がわれたのか、その原点を探ってみると先にも挙げたとおりアンティーク家具を利用したという点に注目してもらいたい。そう、そもそもマホガニーはアジアン家具としてではなく、最初期は『アンティーク家具に最適な木材』として、現在のEU諸国でその知名度を上げていった。その始まりは今から3世紀ほど前の1700年代にまで遡るという。その時代に作られた家具の、それもマホガニー製ともなれば下手な資産家でも手の出しようがない途方もない金額で取引されるはずだ。そうなればもはや単純な家具としてではなく、国宝として扱われてもいいほど、美術として、建築として誇るべき過去の名作として受け継がれていくべきものと見られるだろう。

その代表的な例として紹介すると、スペインに存在している世界遺産にも登録されている『コルドバ大聖堂』の中にある椅子に使われているのが、そのマホガニーとなっている。大聖堂そのものが建造されたのは16世紀頃となっており、椅子もその時期に製作されたものとなっているため、軽く見積もっても400年近い時間が経過している。それだけの時間ともなればさすがに劣化が生じるのも無理ないにしても、何処か垢抜けた雰囲気ながらもしっかりとした重厚感をかもし出しているところが高級品としての底力なのかもしれない。

日本にも使用している施設がある

コルドバ大聖堂に用いられているマホガニーの椅子は全部で109もの数が製作されており、それだけでもかなりの額がつぎ込まれていることが容易に想像できる。そんなところを一度は観光して見たいと思いたいところだが、日本にもマホガニーを施設内であちこちふんだんに使用しているところがある。それはコンサートホールとして利用されることが多い『サントリーホール』にて、マホガニーが使用されている。ふんだんに利用しているのが世界最大級のパイプオルガンが備わっている大ホールではなく、その中にある『ブルーローズ』と呼ばれる小ホールにて、壁の素材としてマホガニーが大半を占めているという。

ホールそのものに大理石なども使われているため、ホールそのものの建築するだけでどれくらいの予算がつぎ込まれているのかと考えたら、驚愕するようなレベルの話では無いことは間違いないだろう。

世界最高クラスと称された木材の行く末

世界でも類を見ない銘木としてその名を業界で知られているマホガニーだが、材質の良さとそれを求める人の数があまりに多かったため、あらゆる人々がマホガニーをこれ見よがしに乱獲していってしまう。結果、南アフリカなどを中心に生えていたマホガニーはその数を減らしていってしまい、大半が市場に出回らなくなるなど、純正たるマホガニーを取り扱うことが過去の歴史によって現代では見られなくなっている。だからこそ純粋に当時のマホガニーを使用しているものが恐ろしいほどの高額で取引されているわけだが、それ以上に稀少となっているのが樹の幅という点だ。

現在市場でも数少ないマホガニーが流通しているものの、そのどれもがある程度の太さがあるものの、非常に頑丈な一枚岩と言わんばかりの大きさを備えているマホガニーは、今後植生したマホガニーが無事に繁殖した場合を考えたとしても、今後市場にて取引されることは無いかもしれないと言われている。そう、それだけの大きさともなれば樹木として非常に価値が備わっているため、だからこそワシントン条約ではそうした取引可能として定めたライン以上の木材に関しては、売買することそのものを禁止しているなど徹底した規制がかけられている。現在流通しているのはそのラインを超えない程度の太さに限定されたマホガニーだけが流通対象となっているが、将来的に植生が成功して繁殖していることが確認されればもしかしたら、という可能性もあるかもしれない。

少しばかり望みは薄いかもしれないが、植物としての生存本能にここはかけてみるしかないかもしれない。希望的観測となってしまうが、樹木としてもその存在がキチンと成り立つことを願うしかないだろう。

アジアン家具を大いに語る!

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